四季の山道の小さな木


四季の山には年に数人も通らない山道がある。そんな道だから草が生い茂る。生い茂った草は、道を守るため何年かに一度刈り取られる。その道には、その草とともに今まで何度も枝を切り取られながら成長してきた小さな木が数多く生えている。この春、その木を2本だけ鉢に植え込んだ。小さな葉だがようやく色付いてきた。株の根元には、米ツツジも控えめに根付いた。


静かな朝を迎えた。
ようやく苔むし始めた御影石。その御影石の影でそっと咲く、最後の一輪の野菊。